ナミ「全部つながって私ができてんの!魚人だからって恨みはしないわ」
ジンベエ「かたじけない!」
スティーブ・ジョブズ「できるのは過去を振り返って点と点をつなげることだけだ」
ナミは、魚人アーロンとその一味に自分の大切な村を支配された上に、母メルベールを殺され、ナミ自身もルフィに助けてもらうまでの間、アーロンにこき使われひどい仕打ちを受けてきました。ナミのアーロンに対する、魚人に対する憎しみは、恨んでも恨みきれないほど強いものです。
月日が流れ、麦わら一味は魚人島でジンベエと会い(ルフィにとっては再会)、ジンベエからタイヨウの海賊団の歴史が語られます。
そこで、アーロンを東の海に解き放ち、アーロンの暴挙を招いた張本人がジンベエだと明かされます。ナミの目の前にいるジンベエは、憎むべき魚人であり、アーロンの暴挙の原因を作った共犯者とも言える男。
ジンベエは任侠の男。
ナミに謝罪し、処罰される覚悟でいましたが、ナミの言葉は意外なものでした。
「確かにアーロン一味にはひどい目に遭わされたけど、そんな酷い渦の中、出会った仲間もいるの! 全部繋がって私ができてんの!!捨てたもんじゃないのよ?今 楽しいもん」
ナミの寛大な言葉に対してジンベエは、
「かたじけない!」
と涙を流します。
ナミが言いたかったことは、次のことでしょう。
ジンベエがアーロンを東の海に解き放つ
↓
アーロンがナミの故郷ココヤシ村を支配する
↓
ルフィがナミを助けに来る
↓
ナミは麦わら海賊団に入り、今は楽しく幸せ
(過去の事が)全部繋がって私ができている
アップルコンピュータの創業者スティーブジョブズは、スタンフォード大学の卒業生にむけてスピーチをしたことがあります。このスピーチは、今や伝説と語り継がれています。
http://goo.gl/dwQeiv (youtube:ジョブズのスピーチ)
このスピーチの中で、次のセリフ(名言)があります。
「未来に先回りして点と点をつなげることはできない。できるのは、過去を振り返ってつなげることだけだ。だから点と点がいつか何らかのかたちでつながると信じなければならない。」
「You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.」
ジョブズは、大学に行く価値を見いだせなくなり中退したことで、受けたくもない授業から解放され、自分が興味を持っていたカリグラフィー(デザイン字体)の授業を受講できるようになります。
大学をドロップアウトしたことは人生の寄り道をしたと言えますが、月日が経ち10年後になって、マッキントッシュコンピューター(Mac)の設計の際に、カリグラフィーを学んだ経験が生き、Macに美しいフォント(字体)が導入されるに至ります。
在学中は、将来を見据えて点と点をつなげるなんて不可能だったが、振り返るとそれは確かに繋がっていた。という内容です。
数年前に亡くなられた、船井総研の創業者 舩井幸雄さんは、次の名言を残しています。
「世の中で起こることはすべて必然、必要で、振り返ってみればすべてベストのタイミングで起きている」
舩井幸雄さんのご冥福をお祈りいたします。
ワンピースで生まれる言葉を噛み締めると、歴史の偉人の言葉が見えてきます。
スティーブジョブズも船井幸雄さんも亡くなりましたが、この2人の成功者は、普遍的な言葉を残してくれました。
「全部つながって私ができている」
「点と点がつながると信じなければならない」
心のノートにメモしていただけたら、幸いです。
