だが、その部屋も抜けの空。
ただ一人、ビビだけが残されていた。
「ルフィ君達は… どこへ…!?」
「海よ? 海賊だもん」
ルフィ達は”超カルガモ部隊”の背に乗り、港へと
旅立っていたのだ。
イガラムはルフィ達の手配書をカルーに持たせ、せめて
自分達の立場を教えてやらねば、と心配する。
だが、ビビはそんなイガラムをたしなめ、素直に寝ると
言うのだ。
イガラムはビビの素直な態度を不審がりつつも、
いつしか眠りに付いた。
ビビはカルーと二人、静かな夜を過ごしていた。
少し前、まだルフィ達が旅立つ前。
”ボンちゃん”から電伝虫の連絡が入っていた。
それはMr.2ボンクレーだった。
ボンクレーはルフィ達の船に乗り、サンドラ河の上流に
いると言う。
「あちし達… 友達ジャナ〜イ?」
そう言って笑うボンクレーを信じきれないルフィ達だが
船を取られた以上、行くしかない。
そして仕度を始める。
そんな彼らの姿に迷うビビ。
ナミはビビに言う。

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